■混声合唱とピアノのための「燈台」


僕らがもう一度
あの朝を迎えるために
一体どれだけの暗い日を
越えてゆけばいい?

目をつぶり 息を殺し
拳を握り そっと そっと
踏み出した足の先に
どこかに続く道があればいい
いつもそう思っているけれど

目を開けて 息を吸って
力を抜いて そっと そっと
見上げた空の上には
行き先示す矢印なんてなかった
いつも僕は何もできなかった

それでも
僕らがもう二度と
足どりを緩めないのは
暗がりを照らす灯りが僕の
この手の中にあるから

力なきひとよ僕は告ぐ
船を漕ぐ手が疲れようとも
心を燃やし燈台となれ
行く手を照らし出せ


050329

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